【第1302局】遊びを超える将棋

皆さん、こんにちは。

将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。

それでは対局を始めさせていただきます。

 

升田幸三先生は、将棋は遊びという域を越えるのではないかといいます。

日本将棋というのは、ただ遊びというだけでなしに、その当時の政治、経済、いろんな思想、生活感情が反映して出来ていますから、その影響が多分に出てくるんでしょうな。これこれの駒はそこへ打っちゃいかんというルールがあるのは、ぼくは日本将棋だけじゃないかと記憶するんですが、あの鎌倉時代武家支配にも、東慶寺という尼寺には、狭かった婦人の権利を尊重して、極悪非道な亭主との縁切り寺法があったりした、そういう影響がね、将棋のルールにも反映したんじゃんないかと、面白い気がするんです」(升田200236)

 

確かに、ゲームには、その国⺠についての多くのことが表れているとM.McLuhan(1964)が指摘しているように、社会において独自に行われている遊戯(スポーツ・ゲーム)には、その社会の特徴的な側面が表出しているとされています。また増川宏一も「遊びは伝えられた地で人々に愛好され、受け入れられて定着すると民族性を反映して次第に変化する」(増川 2010: 261)といいます。

 

将棋から読み取れることを分析することで、また新たな一面や魅力が発見できるかもしれません。

 

参考文献

Marshall McLuhan1964、『Understanding Media:The Extensions of ManMcGraw-Hill

升田幸三、2002、『勝負』中央公論新社

増川宏一、2010『盤上遊戯の世界史ーーシルクロード遊びの伝播』平凡社

 

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950文字により、対局終了になります。

ありがとうございました。