皆さん、こんにちは。
将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。
それでは対局を始めさせていただきます。
升田幸三先生は、将棋は遊びという域を越えるのではないかといいます。
「日本将棋というのは、ただ遊びというだけでなしに、その当時の政治、経済、いろんな思想、生活感情が反映して出来ていますから、その影響が多分に出てくるんでしょうな。これこれの駒はそこへ打っちゃいかんというルールがあるのは、ぼくは日本将棋だけじゃないかと記憶するんですが、あの鎌倉時代の武家支配にも、東慶寺という尼寺には、狭かった婦人の権利を尊重して、極悪非道な亭主との縁切り寺法があったりした、そういう影響がね、将棋のルールにも反映したんじゃんないかと、面白い気がするんです」(升田200236)
確かに、ゲームには、その国⺠についての多くのことが表れているとM.McLuhan(1964)が指摘しているように、社会において独自に行われている遊戯(スポーツ・ゲーム)には、その社会の特徴的な側面が表出しているとされています。また増川宏一も「遊びは伝えられた地で人々に愛好され、受け入れられて定着すると民族性を反映して次第に変化する」(増川 2010: 261)といいます。
将棋から読み取れることを分析することで、また新たな一面や魅力が発見できるかもしれません。
参考文献
Marshall McLuhan、1964、『Understanding Media:The Extensions of Man』McGraw-Hill.
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950文字により、対局終了になります。
ありがとうございました。