【第1442局】棋士の副業

皆さん、こんにちは。

将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。

それでは対局を始めさせていただきます。

 

プロ将棋棋士という職業があります。プロ将棋棋士は、将棋を指して生活する職業です。

 

以前、プロ将棋棋士副業をするというニュースが話題になりました。

(プロ将棋棋士個人事業主なので、副業したらいけないという規則はありません。)

 

プロ将棋棋士が副業をする、ということは今では少数かもしれませんが、過去にこのような事例はなかったのでしょうか。

 

実は、新聞棋戦が始まる前は、プロ将棋棋士の副業は当たり前でした。

幕府からの擁護がなくなり、対局にお金が支払われなかったため、当然のことかもしれません。

 

では、実際にどのような副業をしていたのでしょうか。

 

・飯塚力蔵(龍馬)→貸し座敷(遊郭)の主人。駒台の発明者。※「力蔵」は「力造」と記す例もある。

・川井房卿七段→べっ甲細工業。

・蓑太七郎七段→富山の薬行商。

矢島新太郎(五香)七段→小間物屋(日用品、化粧品などを売る店)。「小野新さん」と呼ばれていた。

・村上由之助(桂山)六段→常盤津節(浄瑠璃の流派の一つ)の太夫(語り手)。

・豊島太郎吉六段→材木商、駒師。

・石原勇吉五段→八百屋。「八尾勇さん」と呼ばれていた。

・奥野一香四段→盤駒商店、駒師。

・木見金治郎九段(大阪)→古鉄商、のちにうどん屋を副業とし、弟子の大野源一九段が出前持ちをしていたことは有名な話(山口 2019: 66)。

 

こう見ると、副業の種類は多岐にわたっていることがわかります。

現代社会において副業が進められていますが、自分がしたい、なりたい職業一本で生活できるようになりたいものです。

 

 

参考文献:山口恭徳,2019,「新聞将棋の始まりから発展へ」『将棋と文学スタディーズ』将棋と文学研究会:61-83.

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1002文字により、対局終了になります。

ありがとうございました。