【第1330局】助言

皆さん、こんにちは。

将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。

それでは対局を始めさせていただきます。

 

「ある夏の日の午後のこと。縁台将棋を見物にやって来たひげ面の中年男が思わず勝勢の方に助言した。旗色の悪い対局者は怒って立上り、助言者の横面を張りとばした。中年の男はびっくりして一目散に逃げ出した。

ところが、男の姿は消えてしまうと見物人は急に落ち着かなくなった。誰いうとなく、『あれは浮浪者だぞ。いまにきっと仕返しにやってくるにちがいないぞ。』と取沙汰をした。

 果たせるかな、ものの十分も経たないうちに、件の中年男が、こんどはヨロイ、カブトに身に固めて飛んで戻って来た。先刻の対局者は真青な顔になり、『ただいまは不調法の段、ひらにお許しを…』と大地に額をすりつけて詫びをいった。すると、武家姿の浪人者は、『いや、これは身支度でござる。これならぶたれても良いわい。』とにっこり笑って見せた…。」(山本 1968: 49)

 

これは江戸時代の笑話です。

こうした話は川柳などにも見られますが、そのほとんどは形勢がいい方に助言をするというものです。

 

参考文献:山本亨介、1968、『将棋文化史』集団形星.

 

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746文字により、対局終了になります。

ありがとうございました。