【第934局】棋士が食べるもの

皆さん、こんにちは。

将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。

それでは対局を始めさせていただきます。

 

「一、御城において朝晩に御料理を下さりました。

一、本膳 白木具

一、二膳 同

一、朱椀 皿

一、二汁七菜

一、御酒 数献

一、御すい物

一、御肴 色々

一、御菓子 ぶたう、かき、へぎに据え銘々に

 給士は御坊主衆、福阿弥老、珍阿弥老ならびに組頭衆が御付きになってのご馳走でした。

右が過ぎて御数奇屋方より御濃茶が出て二ふくに立ち、朝晩下さいました。

一、御目付衆の橋垣清右衛門殿、島田藤十郎殿に懸り、右の御礼を申し上げて御城を退出いたしました。

 それより〔御城対局を御許しいただいた〕御礼のために御老中様方、若年寄衆、御頭衆へも皆々参上いたしました。本多長門守殿は御暇にて在所に居られましたので、翌日に御礼のため参上いたしました。」(〈大橋家文書〉の研究:近世・近代将棋資料、増川宏一、p106、107)

 

これは、御城将棋の際の食事の記録です。宗桂が最も記録したかったのは、御城将棋の際に提供される食事のことでした。

なぜ、御城将棋の記録にこんなにも詳しく食事のことが書かれているのか?

 

これは、将軍の前で将棋を指す者として、どのようなおもてなしがされたか後代に伝える必要があったからです。

また、このようなおもてなしであったと前例として報告する際の材料でもありました。

 

こうしたお城将棋で提供された食事の関しての記録はこれだけでなく他にも確認されています。

 

現代でも、プロ棋士の先生方が食べた料理に注目し、将棋飯なんていわれています。

 

今も昔も将棋の者の「食」は注目すべきことであったのですね。

 

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933文字により、対局終了になります。

ありがとうございました。