【第1591局】親の死に目に会えない?

皆さん、こんにちは。

将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。

それでは対局を始めさせていただきます。

 

江戸期に、「将棋指しは親の死に目に会えない」と言われていました。御城将棋は武士が戦場で戦うのと同じであり、たとえ親が危篤になっていても、棄権することはできないということから、このように言われています。

この言葉を現代でも信じている人がいるかと思います。

 

本当に、将棋指しは親の死に目に会えなかったのでしょうか。

 

将棋の家元であった大橋家の『大橋家文書』を分析した増川(2020)は、元禄7年の記録から、喪に服する場合は許可され、むしろ「手厚く見送り服喪することが許されている」(増川 2021: 126)ことを明らかにしました。

 

増川(2021)の研究によって「将棋指しは親の死に目に会えない」という俗説は完全に覆されました。

 

将棋指しは親の死に目に会えないからと理由で将棋指しになる夢を諦めるのではなく、思う存分将棋指しを目指してください(笑)。

 

文献:増川宏一,2021,『〈大橋家文書〉の研究:近世・近代将棋資料』法政大学出版局

 

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714文字により、対局終了になります。

ありがとうございました。