【第829局】待ったクラブ

皆さん、こんにちは。

将棋普及棋士初段のIORIがお送りする「将棋する?」のお時間です。

それでは対局を始めさせていただきます。

 

 「待った」

プロの将棋では、「待った」は見かけることはありません。

(アマ同士の対局でたまにみる程度です)

いったん、指が指した駒から離れると、指し直しは許されません。

アマ同士の対局では、離したか離してないか、待ったできるかできないかの言い争いの場面を目にしたことがある人もいるはずです。

 

寛永十三年に成分化された将棋の禁じ手のなかに、「待った」が記述されていないものの、「待った」は礼儀に属するもので、実質的には禁じ手と同じこととなっています。

 

しかし、昭和に落語家の古今亭志ん生が、「待ったクラブ」を開校し、「待った」を楽しもうとしたことがありました。このクラブでは、何回でも「待った」ができますが、「待った」一回につき100円を支払うというシステムです。

 

この待ったクラブは、古今亭志ん生が他界したと同時に無くなりました。

 

このような将棋クラブは現代では見かけることがありません。

「待ったクラブ」のように一部で、「待った」が楽しまれていたことはあったものの、やはり礼儀に反する行為であるとし、私たちに受け入れられることはありませんでした。

 

ゲームとして将棋には多くの楽しさがありますが、そこには相手を尊重する姿勢、礼儀というものがあってこそ将棋の楽しさがあるのではないかと思います。

 

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841文字により、対局終了になります。

ありがとうございました。